斉煙九点坊
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 遊歩道の西コースに位置し、二柱一楼式の木造鳥居。清の道光二十五年(1845年)に歴城令 叶圭書により建てられた。「斉煙九点」の四文字は唐の詩人李賀の詩『夢天』の「遥かに斉州の九点の煙を望み、一泓の海水を盃の中に注ぐように見える」。「斉煙九点」の「斉」は「済南」を指し、済南辺りは古くから斉州と呼ばれた。鳥居の下に立ち、北のほうを眺めれば、城郭の北にある九つのきれいな山が黄河の沿岸に点在するのが見えるという意味である。九つの山はそれぞれ姿が異なり、或いは清水の芙    蓉、或いは
(かささぎ)が飛び、或いは鳳凰が翼を広げ、或いは双の山が向かい合い…雲や霧で大地が潤い、山に煙がたなびいている。故に「斉煙九点」と称される。